2009年01月29日

**〈無味神探/LOVING YOU〉いろんな意味で原点**

 なに好き好んで、14年も前の映画を上げるのでしょうか?しかも、ほとんどの日本人は観てもいないし、今のところ観る機会さえない!

 正確に言えば観る方法はあります。ハードルが3つほどありますが・・・。

 海外サイトからDVDを購入(カード決済ですね)し、リージョンコードを乗り越えるリーフリプレーヤー(もしくはPCによるゴニョゴニョ)し、日本語字幕さえない状態で観る、これです。三重苦。

 カウンターを回したかったら、〈チェ〉2作と〈モーターサイクル・ダイアリーズ〉を絡めて論じたりしたほうがよいと思われますが・・・。

 さて、なんでってジョニー・トーさんの作品だから・・・。もう、多分、勝手にライフワーク。ま、いつ離れるやもしれませんけど(笑。

 あらすじはよしときましょう。興味のある方は既にいろいろなサイトで確認しているでしょうから。その代わりドーンと画像をアップ。

 画像小さいでしょーう(笑。もっと観たきゃ買えってことです。

 パンフォーカスのオープニング、刑事モンの定番署内の対立、凶悪犯の身も蓋もない所業、男と女の間のすれ違い、そしてファイヤーワークの巧みさ。さあ、どこかで見たような聞いたような・・・。今改めて見直せば、原点というに相応しいですね。

 で、上の画像でも分かるとおり、リハビリ中の2人の場面が意外なくらい割かれてます。90分にも満たない尺なのに長い長い。ちょこっと説明入れときますと、デキルけど人間的にはちょっと?なラウ・チンワンさんは、奥さんのカルメン・リーさんに他の男の子を身ごもったと告げられます。ムシャクシャしたラウ・チンワンさんは無茶してその挙句、前頭部から下顎までという即死コースの銃創を負います。奇跡的に助かりますが、モチロンリハビリは必要。そこに、普通考えてもなぜ?となりますが、身重の奥さんカルメン・リーがかいがいしく、しかしながら無言で介護するという・・・。

 ラウ・チンワンさんは、だんだんと今までの自分を認識、変えようと努力しますが、そこはそんなに簡単にはいきません。つい当り散らします。カルメンリーさんは、我侭な夫だったとはいえ、そんなに簡単に捨てられるわけもなく、そして身重な体が一層精神的に重荷に。2人とも優柔不断といえば優柔不断なんですけどね。脚本上手いのは、違いはありますが2人ともども後ろめたさがあり、2人ともどもやり直したいと欲し、2人とも感情の露出が下手糞ってことです。もうね、柳沢きみおの勇介か、宮崎留美子の五代くんかってくらい優柔不断(って歳がバレルゥ)。古今東西、優柔不断な者がいなければロマンスは生まれんとです。

 トーさんは女性を描くのが下手だって言われてますけど、しっかり描けてますよ。ただし、ここでも原点を再確認することになったのですが、トーさんの描く女性は男性にとって理想の、言い換えると男性にとって都合のいい女性ばかりですね。古典的といえば古典的ですが、イマドキとはとても思えない。我慢できない夫に愛想をつかしたと思われる奥さんが、大怪我をしたとはいえ再び戻ってくるっていうのは(あってほしいと望む)男の幻想ですよ、今や。最近の携帯小説あたりと比べてごらんなさい。一途だけど状況が阻む的なものとは正反対。こりゃ、若い子には、実感として飲み込めない話ではないでしょうか?

 ジョニー・トーさんはオジサン・オバサン限定?こんなこと言ったら非難轟々になっちゃうのかな(笑?

 おまけ

 この煙草吸ってる男は・・・。

posted by 森と海 at 21:52 | Comment(6) | TrackBack(1) | Johnnie To
この記事へのコメント
タバコを吸ってる人はもしかして・・・
いやそれにしても掘り下げてますねえ。
で、確かにトー監督の描く女性像はちょっと古いってのはうなづける。
『暗戦』のおねーちゃんだってアンディとバスで乗り合わせただけなのに、一途ですからね。
Posted by tonbori at 2009年01月30日 01:28
そのもしかして???です。
トーさん、古風でない女性を描こうとすると、やたらとクールか好戦的になっちゃいます。
振り幅大きすぎるちゅーねん(笑。
Posted by 森と海 at 2009年01月30日 22:54
やー、「チェ」のレビューあげてもカウンターいまいちまわりませんでした、笑 

カード決済はいまだに未経験!笑
Posted by Cardhu at 2009年01月31日 16:12
あんなに「チェ・ゲバラ」Tシャツ流行ったのに?

って、Tシャツは関係ないですね。わたくしも観てませんのでスルーさせていただいてます。このインフルエンザの時期に映画館には行きたくないので。
Posted by 森と海 at 2009年01月31日 19:47
感想お待ちしておりました、この映画までUPしているところはなかなかないですからね。

>男性にとって都合のいい女性
確かにそうですね〜。今の時代、まず間違いなく戻ってこないでしょうね。

>ジョニー・トーさんはオジサン・オバサン限定?
そういえば、劇場で25歳くらい以下はほとんどいないですねいつも。大ヒットにつながらないのも当然ですね・・・。
Posted by micchii at 2009年02月01日 13:03
>micchiiサマ
 劇場で25歳くらい以下はほとんどいないですね
そこいら辺の世代は、日常的に映画を観て育った世代じゃありませんから、一から十まで説明する映画じゃないと分からなくなるらしいですから。
「なんでこれから銃で打ち合うって時にプリクラ撮るの?」ってね。
Posted by 森と海 at 2009年02月01日 22:58
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『無味神探』(1995/ジョニー・トー)
Excerpt: 映画祭に4本も登場で沸くジョニー・トー界隈ですが、劇場公開or日本版DVDということでは、これも忘れてもらっては困ります。 というわ...
Weblog: 愛すべき映画たち
Tracked: 2009-02-01 13:04
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