2006年01月16日

**〈 死国 〉はどうがんばってみてもハリウッドリメイクはあり得ない**

 先日の地上波ドラマ「女王蜂」を、横目で眺めているうちに、「あっ、デビュー作見とらんかった!」と思いつく夜更け。ええ、 それだけの理由で、今更ながら観ましたぞ。基本的に伝奇モノは好きですけん。

 代々口寄せを生業にしてきた日浦家。その依童であった莎代里(栗山千明) は16の歳に不慮の事故で亡くなったことを、15年ぶりに故郷を訪れた明神比奈子(夏川結衣)は知る。比奈子・莎代里・秋沢文也(筒井道隆) の3人は幼馴染の仲良し3人組であった。その頃から、村には奇怪な事件が起こり始め、調査を続ける比奈子・文也は、 事件の裏には莎代里の母照子(根岸季衣)の哀しい所業があることを確信する。照子は、莎代里を蘇らせるため、禁断の儀式 (四国八十八カ所の札所を死者の歳の数だけ逆に回る)逆打ちを行なっていのだ。逆打ちの儀式は終了し黄泉の国との結界は破られ、 莎代里は蘇ってしまった・・・。

 おっと忘れていた。莎代里の父親には”日本のサイモン・ヤム”こと大杉漣さんが登板。 ほとんど寝たきりの病人役なのに、なぜかしっかりと脳裏に刻み込まれる。さすがは生きた現代日本映画史

 不快指数80パーセントじっとりとした湿度の高めな、極めて日本土着的なホラーである。間違っても異国の地に舞台を移してはいけない。いや移してもいいが設定が根本から崩れますのでお好みで。怖さなくなってもしらんがな。が、本作も実はあまり怖くない!?何故故と申せば、栗山千明たんだから(笑)。だってな、栗山千明を観るために見てんのに、怖がって見ないというのはお門違い大間違い。確かにロングのストレートヘアは、 ホラーにありがちな髪型である。主流中の本道、自民党で言えば以下略・・・。その髪で顔を隠す姿は貞子の佇まいと同じだし、 顔を上げれば日本人形の顔のような整った造作を見せてくれる。少々背筋を冷やしてくれることは言うまでもない。 その人形のような整った顔立ちのなかの強い妖気を漂わせた眼から、こちらも目を離せなくなる。メデューサですか? 一方主役である夏川結衣さんは、どちらかといえばいくつになっても清楚で大人しい美人というのが定説。しかし一回りも歳が違うというのに、 色気は栗山千明に軍配があがる。色気といっても妖気を含んだ色香とでもいいましょうか。さて本作の撮影時、 若干15歳って本当に本当でしょうか?

 強い執着を持った死者が黄泉の国から蘇ってくる物語はホラーと成り得ますが、 生者が強く戻ってくることを望む物語は感動作となってしまいます。〈 死国 〉と〈 黄泉がえり 〉は、表裏一体(〈 黄泉〜 〉 は観てませんけど)。そこで起こっている事象は同一の出来事であり、見方次第、描き方次第なのです。同じ出来事も、片や 「妖怪チアキ」、方や「爽やかユウコ」となってしまうのであります。 ホラーは簡単に感動作に堕落することもありますし、感動作がホラー化する(化ける?)こともまた真なり。 以後、物語とは容易に転ぶこともありと心しておくことと致します(出来ちゃった婚の女性を爽やかと形容することには、昭和世代のボクにはいささか抵抗もありますが、ここは世間的な認識・事務所のイメージ戦略に屈しておきます。)。

 さて、ボクがどちらが好みかといえば、・・・妖怪好き。 同じように目線が強い三輪ひとみ嬢のようなカルト系女優にならないことを切に切に望むところでございます。しかし、 何故日本広告機構は稀代の妖怪をCMに起用したのでしょうか。きっと妖力で・・・。

 

posted by 森と海 at 23:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | Movie(邦)
この記事へのコメント
まあイメージは大事。四国が「死国」ってよく考えるとダジャレだもん。そこをインパクトあるタイトルにするにはキービジュアルとしては「妖怪チアキ」に勝るものなし。
Posted by tonbori at 2006年01月18日 01:08
しかしながら、あの死国のポスター(振袖着てる奴)は、よく見ると千明たんではないようなのよね。どっかの厚化粧のモデルさん。
Posted by 森と海 at 2006年01月20日 21:18
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