2010年02月03日

**今が旬〈ニュー・ワールド〉ホントはどうなん?**

と云うことで、ある意味今が観るなら旬な映画、ロケ地を吟味し自然光による撮影に拘るテレンス・マリック監督(照明を使わない撮影に拘るなら、いっそのことドキュメンタリー作家にでも転向するべきと思うのだが・・・。ナショジオが使ってくれるって)の、〈シン・レッド・ライン〉より7年ぶりの作品。

予想通り、ヴァージニア入植地の手付かずの原野の風景は素晴らしい。〈シン・レッド〜〉も物語云々は詰まらなかった(飽きた)けど、その風景だけは素晴らしかったから、予想は付いていたのよ。

マトアカakaポカホンタスの話。ディズニーよりは史実っぽい。いや、何が史実か今となっては分からないから、とりあえずそれっぽいということで。

1607年、イギリスを出航した船が”ニュー・ワールド”北米ヴァージニアに到着する。しかしそこにはすでに、ネイティヴ・アメリカンの人々が暮らしていた。船には反乱罪で繋がれていたジョン・スミス大尉がいた。船長は彼の命を惜しみ、ネイティヴとの交渉役を託す。しかしスミスはネイティヴの戦士たちに囚われ、処刑されそうになる、その彼の命を助けたのが王の娘ポカホンタスだった。2人は恋に落ちるが、やがてスミスは砦に戻らなくてはならない日が来る。-goo映画-

続きを書くと、その後スミスは、「自分はマトアカに対して相応しくない」という風な意味の分からない理由で、北部海岸の探索というインド航海ルートを探る旅に出掛けて、マトアカ置き去り。突然スミスが居なくなったマトアカは生ける屍に。あとからタバコ栽培を目的に来たジョン・ロルフに見初められ、結婚、一児を得る。イングランド国王の謁見を賜り、海を渡り時の人に。国に帰る途中、病に倒れる享年23歳前後。合掌。

なんだけどね。確かに史実っぽいちゃ史実っぽい。でも、その大半はマトアカ死後にスミスが書いた手記が元ネタなんですよ。マトアカが死んじゃっては誰も訂正出来ません。ポカホンタスがスミスを庇ったとされる当時のことを知るポウハタン族の皆様においては、その手記を入試できるハズもなく、ましてや英文を読める訳ないし。どうもね、この傭兵にして船乗りのスミスっていう男は、粗野にして野心家らしいのですよ。それは、冒頭の船倉に幽閉される姿からも、インド航海ルートを探る探索に乗り出すことからも想像が付きます。しかも、記録によると、ロンドンでスミスと再会したポカホンタスは怒り狂ったというではありませんか。

いやこれは、・・・十分大人のスミスが10代のポカホンタスを襲ったんでしょ。陵辱ってやつなんじゃないの。そんで、そんな経験をしても契ったスミスを乞わねばならなかったマトアカは悲劇のヒロインでしょ。ソープオペラっぽいけど。今でこそジョンブルって紳士みたいに思われていますが、100年戦争のころ(入植のころから100年ぐらい前)は、野獣らしかったじゃん。今では、ロルフとマトアカの家系は、ルーツを手繰る名家らしいから、そんなこと言えないことは分かるし、できればおとぎ話にしときたいというのも分かり過ぎるほど判ります。それは何処の国でも同じですね。

今でも、USAのこのあたりの話が、まだまだ強く影響しているというのは、ほんに悲しいことでございますな。

だから、さっさとジェイク・サリーはネイティリのもとを去ればよかったんだよ(笑。

posted by 森と海 at 21:10 | Comment(4) | TrackBack(0) | Movie(米)
この記事へのコメント
今が旬という観点なら、
「ダンス・ウィズ…」とか「ラスト・オブ・モヒカン」はちょっと毛色が違ってくるけど、
あと未見だけど最近ヤク中なノルティの白人酋長モノ(ミリアス監督の)もまあいっちゃえばライン上かなと。
まあ鉄板なのは「ポカホンタス」でしょうけど。
Posted by tonbori at 2010年02月04日 00:25
今日のNikkei Onlineのアバターの記事
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100203/212564/
ではないですが、度々描かれてきた野蛮な「文明人」vs.気高い「野蛮人」の構図が、今また形を変えて世界に吹き出したということでしょうかね?
なんでもかんでも911に結びつけるのもどうかと思いますが、キャメロンの意向に関わらず、期が熟してたと考えるのは穿った見方でしょうか?
Posted by 森と海 at 2010年02月04日 21:21
『ラストサムライ』と結びつけて感想を書いてた知人もいました。私は未見なのでよくわかりませんが「日本にはカミカゼは吹かなかったがパンドラには吹くのだ」とか、そういう話なんですか・・・。

ディズニーといえば『アバター』の元ネタの一部になったとされる『火星のプリンセス』も作られるらしいですね。とりあえずマーク・アトキンス版からみておきますか・・・笑
Posted by Cardhu at 2010年02月05日 01:15
>Cardhuサマ
『火星のプリンセス』って夢オチの奴?

えーと、〈アバター2〉はパワードスーツがごまんとやってきて「今度は戦争だ!」ということで一時的にナヴィが負けるんでしょうね。で3作目がナヴィの復讐と(笑。
Posted by 森と海 at 2010年02月05日 19:00
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。