2010年04月18日

**〈第9地区 / District 9〉エイリアン側が4th kind**

うわああ、グロいし、小汚ねえーーっ!

でも小汚いのがいいのです。何とは言いませんが、似たような構成の某作のように塵一つ見当たらないようなCGアニメみたいなモンよりは地続きの肌触りが感じられるのです(某作についてはまだまだ言いたいことは有りますが、まだ上映中なんで自粛)。〈SW〉だってクリーンルームのような〈sp3〉よりは、埃っぽい〈sp4〉の方が人気がありますよね。同じくタトゥーインを舞台にしているはずなのに、〈sp1〉がまだまだなのは、CGの使いすぎか?ジャージャーが出てくる為か?のどちらかと踏んでいます。

おっと脱線失敬、ニール・ブロムカンプ監督の〈暗黒大陸の南端で身の不幸を嘆く〉です。

あのう、また蒸し返すようで何ですけど、某作の青い人のデザインは最初は蜥蜴っぽく見えるけど段々愛らしく見えてくると散々言われてますけど、〈第9地区〉のエビさん達は見た目は最初から最後まで気色悪いのですが、これボク個人の感想からすると最終的には人間側よりエビさん側に肩入れしてしまいました。実際に彼らが隣に立っていて「肩組めよ」と言われて素直に出来るかと問われると、流石にその限りではありませんが・・・、まあ、観ている分にはですね。

というのも、人間側が醜すぎですwww。

エイリアンの管理監督を受注している軍事コングロマリットMNUのエイリアン強制移住計画のプロジェクト最高責任者ヴィカス(シャルト・コプリー)氏は、お偉いさんの娘を嫁に貰ってようやく昇進した、いかにも能力なさそうなオジサンです。そういう自覚でもあればまだマシですが、異例の抜擢に舞い上がっちゃうくらいですし、業務においては傭兵の荒っぽさに繭をひそめていかにも自分インテリじゃーん!的ですが、エイリアン蔑視は結構酷く、○を燃やしてポップコーンと曰うゲスな人です。スプレーの液体を浴びた後も、結局自分だけは助かりたいとエビさんを見捨てようとする自己中でもあります。堂々の主役ですが、正直此の人に感情移入は難しいでしょう。つーか、こんな外道ではないですもんワシ。

さて続きまして、傭兵を含めたMNUの皆さん(代表としてヴィカスの嫁のオヤジ、ヴィカスの上司)がこれまた酷い。具合悪くなったヴィカスが、実は遺伝子レベルでエビ化していると知った途端、物体としてのヴィカスの体の価値を重く見て、実験材料としようとする浅ましさ。もとより地球の医学・科学では出来ないとは分かっていますが、それにしても治療しようというフリさえしませんから。要は金になると。そこに至る前までには、相当数のエビの生体実験を行っているでしょうから、その延長ですね。傭兵に関しては、彼らは戦闘屋ですから、荒っぽくてナンボ。なにも言う事は御座いません。

そして三つ巴もう一つのグループが、スラムに住み着いたエチオピア(だっけ?失念)のギャング一派。こいつらがまたエビに法外な価格で食料を売っていたり、異星間ポン引きやってたり、暴力当たり前の力による締め付け。で、エビ達の肉を食えばエビ達の強靭な力を得ることが出来ると言う迷信を信じているものだから、ヴィカスを追い詰める訳です。もちろん食おうとして。狂信的で危険な連中です。

てな具合で、出てくる人間はどいつもこいつも醜悪な奴ばかり。一方、その容貌からエビと蔑称されるエイリアンたちも、その他大勢な連中は頭スッカラカンの働き蟻(エビ)でして、ただただ彷徨くだけでその上粗暴ですから、野良犬のようなもんです。いや野良猫かw。そんな中でも、地球名クリストファー・ジョンソンと呼ばれる個体は、彼らの社会で支配階級であったらしく、その知能レベルは人間を超え、全く発展の系統の違うであろう地球のゴミPCを集めて装置を作製し、母船を動かそうとします。感情・情動のレベルも、弱ったヴィカスにあれこれ強要することも無いし、子煩悩ですし、運命を受け入れようとする潔さもあります。なんのこたーないクリストファーが一番ヒューマノイドとしてはマトモという具合です。結果クリストファーを応援しちゃうんですよ。見た目だけではないですね、中身が大事なんです。分かったかキャ○○ン!

さてさて話は変わりますが、この映画の脚本の肝は、エイリアンにしか使えない武器や乗り物ですね。エイリアンの遺伝子をスキャンしていて、人には扱えないというこれら設定が出来れば、脚本の半分も出来たも同然と言えるでしょう。あとは、それを補強するエピソードを理論武装していけば、あーら不思議、見たことの無い物語の出来上がりです。ただ、苦言を呈せば、ヴィカスの浴びた黒い液体を彼らの遺伝子治療薬にでもしておけば、理論武装も完璧ではなかったでしょうか?そういうエピソードを盛り込んだとしても15分も係らないでしょうから、可能だったと思います。

あとは思いついたことを2点ほど。

この映画、やたらと腕を持ってかれる(切断される)場面が多いです。我が国の時代劇でも多々ありますが、本作では油断していると持ってかれるほど頻繁で異常です。よくネット上で最凶ヨハネスブルグを謳う「指輪や高級腕時計を腕ごと持っていく」というコピーがありますが、彼地ではまんざら嘘ではなく、結構起こる事件ではないかという疑いすら持ちます。異常なことなのに、当たり前にブロムカンプは描いてますからね。・・・おお怖。

もう一つ、前述のエビの肉を食うという迷信も、彼地における処女はAIDSを治すという迷信と同じく、全く科学的根拠がないにも関わらず盲信している姿が重なって見えて・・・。・・・おお怖。

今年は彼地でワールドカップが行われます。応援の皆さんにおかれましてはじっくり楽しんで頂ければっとw、思いますww。

ちなみに2chネタですがこんなものも・・・

南アフリカ大統領「前にエイズ感染してる女をレイプしたけどすぐシャワー浴びたら大丈夫だった」

やはり彼地には我々の常識が通用しないようです。そんなとこで育てばね・・・。

posted by 森と海 at 20:56 | Comment(4) | TrackBack(1) | Movie(他)
この記事へのコメント
ゲスい人間側にいわゆる未開の人描写なエイリアン。だけどコーネリアスのようなクリストファーはまとも。
色々吹き込んであるけれど、やっぱり南アの人という出自がなければ成立しえなかったかなと。
主人公ヴィカスに何故か未来世紀ブラジルの主人公の影をみたりとか、いやいろいろ面白い映画でした。
パワードスーツも出たしね(笑)
Posted by tonbori at 2010年04月19日 23:56
ブロムカンプにしろピージャクにしろ、非ハリウッド監督は、エロにしろグロにしろおもいっきりがエエですなあ。ヴァーホーベンとかにも言えるけど。
願わくば、丸くなって欲しくはないですねえ。
ヘイローが試金石か?
Posted by 森と海 at 2010年04月20日 22:10
TBいただきました。
確かに小汚かったですね〜。
吾輩も、感情移入は出来ましたが、
お友達には…(^^;。

この映画、ヨハネスブルグの恐さも啓蒙しちゃってますね。
ワールドカップは大丈夫かなあ?
Posted by mori2 at 2010年04月22日 23:53
まあ、南アの人より外患(ギャング達)の方が、困ったちゃんですとエクスキューズしてますからねw。ワールドカップに向けてww。
Posted by 森と海 at 2010年04月24日 10:00
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「第9地区」こんな映画、見たことない!
Excerpt: [第9地区] ブログ村キーワード  これは、今までに吾輩が見たことのない類の映画でございました。「第9地区」(ギャガ GAGA★)。いやあ、ホントに衝撃的な映画でしたわ。  南アフリカ、ヨ..
Weblog: シネマ親父の“日々是妄言”
Tracked: 2010-04-22 23:47
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