2010年10月18日

**Rockだな!〈フィッシュストーリー〉**

”監督:中村義洋、原作:伊坂幸太郎、というコンビでは〈アヒルと鴨のコインロッカー〉しか観てない(この間の〈フィッシュストーリー〉は未見)ので、”っと前のエントリーでぶっちゃけてましたが、光速の早さでタイトル作をチェーック!

なんだよこれ、バジェットの総和こそ低いだろうけど傑作、全くもってRockそのものじゃないか!!!ワタクシめとしては、コッチの方が断然好み。

えーと、ストーリーはですね、作品の性格上というか狙いというか意図するところというか、何しろザックバランに語ってはいけない野暮ってもの。

その辺は、明け透けのストーリー全般を記述してしまうgoo映画でさえそのすべてを語らず、ウィキペディアに至ってはさらっと3行程度。参考までにコピペします。

”1975年、「セックス・ピストルズ」がデビューする1年前。日本の売れないパンクバンド「逆鱗」が解散前の最後のレコーディングで演奏した「FISH STORY」という曲が時空を超えて奇跡を起こし、地球を救う。”

もうほんと何の映画か判らない。それはジャケットの概要でさえそのくらい。まあね、それはしょうが無いのです。例えばの話、〈サイコ)のお婆ちゃんはアンソニー・パーキンスですよって語って誰が得をしますか?ってことです。

でね、誰が主役なのか見当がつかないめまぐるしさなんですが、劇中に登場するジャパーニーズパンクバンド「逆鱗」ていうバンドがありまして、なにしろセックス・ピストルズがデビューする一年も前にこの日本でメジャーレーベルよりデビューし、あまつさえ1st・2ndアルバムとも売れず、事実上のラストアルバムをレコーディング中のドラム担当鉄矢(渋川清彦:ゴールデンスランバーのロックな宅配便の先輩)が云うわけです(トボけた役柄だけど、いい台詞貰ってるねえ)。

 俺たちの曲は理解されねえ

 まして、なにより厄介なのが

 俺たちは自分たちの音楽が正しいと信じてる

耳かっぽじってよく聞けよ、リチャード・リンクレイター(〈スクール・オブ・ロック〉の監督の人)!人にそそのかされてバンドらしきモノをやってコンテストに優勝するのがRockじゃーねーんだよ。それはあくまで習い事の範疇でしかねーんだヨ。

Rockつーのはなあ、内部にある押えきれない衝動を発現することなんだよ。

こんな台詞もあった。

 ほんとにこのバンドのことが好きならさ

 繁樹に相談の一つぐらいするのが普通だろ

 繁樹がこのバンドのために自分を捨ててどれだけがんばってきたと思ってんだ!

キャバレー営業時代に「逆鱗」をホステスとして体験し、そのまま繁樹と同棲するようになった波子(江口のりこ)の台詞。

 実はですね

 私は、・・・正義の味方になりたかったんです

 父からそうやって育てられたんです

フェリーのコックにして、スティーブン・セガールばりにシージャック犯を鎮圧する森山未來クンの台詞。

 正義の味方!

 正義の味方地球を救う

 5人いるんだよ

地球の危機において、平然と日常を続けるレコード屋の店長岡崎(大森南朋)の台詞。

みんな、その言葉がどう受け取られるかなんて関係ないという内なる言葉をそのまま発した言葉だ。これこそRockなんじゃないのかな?

正直、オレはRockミュージックが好きとはいえパンクスには疎い。そうだねクラッシュのアルバムを1枚、ハイロウズを1枚づらいのパンクスオンチなんだ。だがしかし、パンクだろうとプログレだろうとヘヴィメタルだろうと、ましてクロスオーバーだろうと、我を貫いたアルバムはココロを揺さぶり続ける。いや、そんなRockこそ、アルバムが1枚で終わるバンドこそ、その輝きが永遠だと感じるんだ。

それと同じような感覚をこの映画にも感じる。もちろん、とんでもないご都合主義ともいえる筋書きなんだけけど、その空回りするストーリーが陳腐と感じるか?、それともレジェンドと感じるか?、そこら辺が評価を分けるんじゃないかなと思う。ワタシとしては、たぶんこの映画を面白くないという人とは話が合わないとさえ思うんだ。惚れてるといってもいい。

地球を救うとかはどうでもいいんだ。もちろん物語としては地峡を救わなけりゃお話しにならないが、そんなこと瑣末なことだ。「本音で生きる」すなわち今の世の中、所々の障害に往々にして建前でやり過ごす生き方に対して強力にアンチテーゼを訴えてるように思う。モノすげー好きかなこの映画。




それはそうと、蛇足なんですけど物語の冒頭に合コン要員として晴子(高橋真唯)が登場。ほんのちょっとの出演なのに、サイコジェニーばりの眼力に圧倒されました。まあ彼女は〈妖怪大戦争〉の川姫役で大きいお友達の視線を釘付けした方ですから納得なんですけどwww。





posted by 森と海 at 21:33 | Comment(4) | TrackBack(1) | Movie(邦)
この記事へのコメント
これはまだ観てない。
ツイッター上でオススメはされたけど。
なのでそろそろ借りなくてはと思ってたところです。
Posted by tonbori at 2010年10月21日 00:58
最初にお詫びしておきますが、タイトルパクリました(ゴメン。
これ観ると渋川さんはかなり監督に気に入られているようです。
無論、主役に据えるほどの無茶はしないみたいですけどネ。
Posted by 森と海 at 2010年10月21日 20:36
ご無沙汰しております。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
これは、近所で見逃しちゃって、目黒シネマっちゅう映画館まで遠路出掛けて行って、「少年メリケンサック」と二本立てて観賞いたしました。
正義の味方に痺れましたねぇ〜。
Posted by samurai-kyosuke at 2011年01月02日 19:12
>samurai-kyousukeサマ
おめでとうございます。こちらこそご無沙汰しております。
これって、話はグタグタでご都合主義にも取れますけど、部分部分は熱くていい話ですねえ。
Posted by 森と海 at 2011年01月03日 21:01
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「フィッシュストーリー」
Excerpt:  もう1ヶ月ほど前の話なのですが、都心の「MEGURO CINEMA」まで足を伸ばして映画を見て来ました。封切館では無く、いわゆる二番館ですね。  その映画は「フィシュ・ストーリー」。DVD発売..
Weblog: samuraiの気になる映画
Tracked: 2011-01-02 19:17
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