2006年04月29日

**ターゲットは小学生とそのお父さん?〈 妖怪大戦争 〉**

 公開時には気になってたものの、なんとなーく観逃してしまった。 劇場で子供ばかりという恐怖の時間を過ごすという予感めいたものがあったのかもしれない(笑)。

 DVDも発売されてだいぶ時間も経って、最近ようやく新作のラベルが剥がれた。さあ、観てみましょうか!

 

 神木降之介クン扮するタダシは両親の離婚に伴って、母(南果歩)と共に鳥取は境港のじっちゃん(菅原文太) のところに引っ越してきた。都会育ち・環境の激変ということもあり、どちらかといえばちょっぴり弱々しい子供だ。その地方の夏祭りで、 その年の”麒麟送子”に選ばれたタダシは、大天狗が守る伝説の聖剣を取りに山に向かわねばならなかった。それとは別に、 古代先住民族の怨念が蘇った魔人・加藤(嶋田久作豊川悦司)は、廃棄物の怨念と鳥刺し妖女・アギ(栗山千明)のさらってきた妖怪から、 大怨霊ヨモツモノの力を力を借りて”機怪”なる悪霊を作り出していた。加藤の目的は人類の壊滅だった。

 タダシの夏休みの冒険(勇気)!少年の成長!モノと大事に!思いやりの心!バイオレンスはもちろんなし。 文部科学省認定でもおかしくないくらい模範的な児童向け映画。これでラストバトルが、努力・友情・ 正義の結果であれば週間少年ジャンプ並みなのだが、魔人を倒すのがアレではねえー。さすがは、三池監督、熱いながらも体感温度は低め。 小学生には持ってこいの作品なのだが、その一方でお父さん方は・・・。

youkai  いやあ、若いっていいもんですねえ。と、オッサンみたいなことを口走ってみる。鳥刺し妖女・アギ (栗山千明)、川姫(高橋真唯)、それから前半ちょっとだけの登場のろくろっ首(三輪明日美)、ワンシーンのみの雪女(吉井怜)。 ほぼゲスト扱いの吉井怜はしょうがないとして、三輪さん、神木クンの顔を舐めんのよ! 千明タンは露出こそ少なめな衣装だけれども、 レオタードのような体の線が出るものばかり。 姿勢がいいんだか悪いんだか腰の湾曲が物凄い。で、 川姫高橋さんは必殺内腿晒しというオジサン殺しの技を仕掛けてくる(笑)。この技は、 小学生は関心なし、中学・高校生には耐性あり、大学生あたりには効き目なし、という対象が大人限定の攻撃なのだ。 子供と共にこれを見て興奮したお父さんが、その夜ハッスルして、10ヶ月後には弟妹こんにちはなんて・・・、失礼しました。 わたくし取り乱してしまいました。

 三池監督には2つの顔があると前々から睨んでいた。ガキのワル巧みをそのまま映像にしてしまうガキ大将の顔と、 ひどく冷静にエロを扱う大人の顔。どの作品をみても、「そうなれば面白いけど、まさかそうはしないだろう」 というコチラの予測を軽々と越えてゆく描写は、子供の感覚そのもので突っ走っている(DOAや牛頭)。 テロップによるギャグなんて怖くてなかなかやれるモンじゃないっすよ、コメディ映画じゃないんですから。そのくせ一方では、 残虐なバイオレンスを描きながらそこにエロスが充満するという危険な魅惑がある(オーディション)。そんな三池さんの両方が詰まった一本だ。 エロは極弱ですが。

 余談としてだが、画質は邦画としてはかなりのもの。東京の夜景など「うわっ、きれい」と素直に思った。撮影はいつもの山本英夫さん。 被写界深度の浅い(ピントの合う範囲が狭い)絵には奥行きがあった。

 

posted by 森と海 at 23:40 | Comment(3) | TrackBack(0) | 三池崇史
この記事へのコメント
きょう小太郎がここで森と海がここまで森と海とここまで森と海で新作されたみたい…
さあきのうはここへ恐怖された。
Posted by BlogPetの小太郎 at 2006年05月01日 09:12
>残虐なバイオレンスを描きながらそこにエロスが充満するという危険な魅惑がある
これは今、みなが目指しながら、到達する人間はごく少ないという、結構難度高い技なんだよね。
それを達成するには、作り手側に「大人」と「子供」の視点のレアな混合が要るのではないかと、わたくしも常々思っておった。
Posted by acoyo at 2006年05月01日 11:39
性と暴力って切っても切り離せないからね。〈 オーディション〉なんて、石橋凌のような体験は真っ平ゴメンだと心は99%思っているのに、残り1%はあんなことされるのも場合によってはいいかもなどと考えてしまうんだよなー。別にMではないのだけれども、陶酔してしまうというか・・・。簡単な言葉に直すと、『ゾクゾクする』って言葉だろうと思う。
Posted by 森と海 at 2006年05月02日 19:00
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