2011年04月05日

**期待したほどではなかったような・・・〈インセプション〉**

正直期待しまくってました。ほんで観ました。で、率直な感想ですが、「本年度最高」とでも言いたかったんですけど、思い切って言っちゃいますよ。

あれれ??思ってたよりパッとしないなあw。

なんでしょうね?所々は見所もあるんですけど。

元々のお話が、夢のなかに入ってターゲットの意識にアイデアを植えつけるというものでして、しかもその夢自体が当初の予定が3階層(予定が狂って5階層)となかなかすっきりしない。プログラミングで言えば、演算の途中でサブルーチンに行ってそのサブルーチンからまた別のサブルーチンに以下繰り返しのようでして、読めないプログラムではないけどじっくり読まないと分かり難いという感じ。ワタクシには読めませーんなどとカマトトぶる気はさらさらありません。というかこのシチュエーションなら俄然ニタニタ楽しみ始めるはずなのに?っていうのが正直なところ。煮詰めの甘さを感じずには居られません。

さて、その夢の5層構造は下のようになります。

現実:仲間集めやらその過程で明らかになるコブ(デカプ)の逃亡理由やら実際に眠りに付く747機内。

 ↓

一階層:ロバート(キリアン)を誘拐し追われる中ユスフ(ディリープ・ラオ)運転するバンの中。アーキテクトはアリアドネ(エレン・ペイジ)。

 ↓

二階層:ホテルの一室で皆で〈コーマ〉状態の中、あとはアーサー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)にお任せ。アーキテクトはアリアドネ。

 ↓

三層目:雪山の砦に特攻。サイトウ(渡辺)とロバート瀕死。アーキテクトはアリアドネと一部イームス(トム・ハーディ)。

 ↓

四層目:崩れ行くビル。ロバートを取り戻しに行くがモル(マリオン・コティヤール)と向きあうことに。アーキテクトはコブ。

 ↓

五層目:和訳では虚無とも。コブが三層目で亡くなったサイトウを連れ戻しに。アーキテクトは不明。

この設定にストーリー上のキモとなってくるのが、ユスフの調合した三半規管にだけは影響を及ぼさない(つまり三半規管が生きる)特殊な鎮静剤。この薬がなかったら、根本から演出が変わってくるんですがががwww。この薬って、生身の肉体に効くんですよね。なんで肉体のない夢の一層目で自由落下中だからといって二層目で無重力になる訳?夢の中でも効いてくるとして、しかも下位の一層にしか影響しないと仮定しても、二層目で無重力下であるなら三層目も無重力となりませんこと?まあそこも百歩譲って、各々の階層は基本アリアドネが設計していますが、中の人(主にコブやロバート)の意識の介入が見られます。列車が走ってきたりロバートの攻勢障壁が実体化したり。アーサーにおいては、ペンローズの階段を発生させて敵を撃退しますから、同じようにすれば簡単に敵をまいたり撃退できるんじゃないかと。使い過ぎは面白みが無くなりますから劇薬ですけどw。また、五層目が死んだサイトウが入った先なのですけど、アーキテクトした人が居ませんね。誰の設計でしょうか?ひょっとして集合的無意識って奴ですか。集合的無意識は基本的に民族によって異なるとユングさんは云っておられたのですが、人類共通とは大胆な説です。しかも死んで落ちるとするなら、東洋的発想でいえばアソコはあの世です。サイトウという名前からして日系人なんで川が流れていないとピンときません。まあ同じように日系人っぽいコバヤシという名でも、見るからにブリトン人という例もありましたから、ここはピート・ポスルスウェイトに合掌ということで。

で考えたんですが、実は一層目とされる階層こそが現実で、現実と思われる層もこれまた夢。五層目の冒頭の海岸で気がつくまでの一瞬の微睡みの間に観た夢こそが現実と思われている層ではないかと。まあそうなるといわゆる走馬灯って奴と思ってもいいでしょう。こう考えると各自シックリいってくるような。ではラストシーンは何かといえば切なる願望が結実したと。そこを匂わせるためにトーテムのコマが倒れる前に場面を切ったのではないかしらんと邪推もしてみたくなります。実際サジェスチョンは無いのですけどね。

それはともかくとして、なんか詰めが甘いんですよね。そしてズバッと言っちゃいますがこの映画はマトリックス以降を体現する作品でしか無いと。言葉汚く罵ればパクリばっかりであると。ノーラン作品でこれほどがっかりしたのは初めてです。意外とノーランさんはSFチックな物語を紡ぐ才能が薄いのかもしれません。バットマン関係は元々設定が出来上がってますからその中でキャラを動かすことは上手かったと思いますが、一からSF的世界を作ることには向いてなさそうです。ノーランさんにしてみれば、SFチックに興味を覚えたわけではなく、現実と夢という二元論のなかでその境界が危うくなるという物語に惹かれただけだということだと思われます。この人って二つの相対するエレメントの境界が曖昧になる話ばっかりですもんね。現実と薄れる記憶だったり、現実とせん妄だったり、正義と自警団だったり、奇術と魔術だったり、ヒーローとヴィランだったり。しかも分かりやすいことにすべてにおいて、その境界を越えたりしちゃいますからね。次は、〈The Dark Knight Rises〉らしいですが、これはまあ延長線でしょう。で最近になって、まだ企画段階でどうなるのか分かりませんが、今度は人間とレプリカントの境界を描くなどという話まで出てきてたりなんかして。物語の途中で自分がレプリカントであると気づくバウンディハンターって絶対好みの対象ですって。しかも大元の設定は出来上がり済み。オファーさえあればきっと最優先でヤルでしょうよwww。


posted by 森と海 at 21:56 | Comment(2) | TrackBack(0) | Movie(米)
この記事へのコメント
既に記憶が薄いので(ヲイ)どうだっけ?
確か面白かったYO!て書いた記憶がと確かめたらそう書いてましたw
でも言ってることはよく分かります。そういう指摘の方も多いし、
ゆうほど出来よく無くないって方も多いしww
そういえばインソムニアとの関連性は宇多丸さんいってたような?

期待値がマックスになっていて観たら、アレ?ってなるのもあるし、
時間もあって冷静に観るとそうなるのかもですなー。まあブルーレイ買ったけど(^^;
最近でガッカリでもなかったけどアレ?は「マチェーテ」かな。
ダメだしはしてないけど、アレ?ってとこいっぱいあって、
まあロドリゲスやし、トレホやしで大目にみてるけどww
Posted by tonbori at 2011年04月06日 01:46
ありゃりゃ、返答遅れちった。ホンニスマヌ
期待値が大きすぎたんですかねえ。ほんと期待に胸膨らませてましたから。
ところが、アーサーの無重力決戦なんてドコのネオかよ!って思い出したら
粗が見え始めましてですね、ココもだココもだと連鎖してしまいました。

それでも謎解きと考えれば結構面白いです。都合2回は観てます。
Posted by 森と海 at 2011年04月09日 23:13
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