2006年08月13日

**想定外だったのだろうか〈 SAWU 〉パワーダウン?**

 チープながら、トリッキーな編集と、謎が謎を呼ぶストーリーテリングで中ヒットを飛ばした〈 SAW 〉の続編をチェック。 前作のヒットから出た企画らしい。前作監督のジェームズ・ワンは、今回製作総指揮に回り監督をダーレン・リン・バウズマンに託し、自身は〈 SAW 〉的エッセンスの注入に関与したようだ。が、監督交代で色が変わったかというと、撮影監督・編集ともに、 前作から変わらないこともあって、全体の雰囲気は世襲している。

 

 ジグソウのアジトを急襲したエリック・マシューズ(ダニー・ウォルバーグ)ら警察は、ジグソウの身柄は確保するが、 すでに新たなゲームが始まっていた。今回のゲームは8名の男女を閉じ込めてガスを吸わせ、解毒剤の注射器を探せというもの。 扉が開くまで3時間。解毒剤を打たなければ余命2時間。モニターに写るゲーム参加者のなかに、エリックは息子の姿を発見する。 対峙するエリックとジグソウのゲームも始まった。

 んでもって、出来は・・・、出来は・・・パワーダウン↓。

 この作品に対して、皆が望んでいるのはサプライズである。なるほど、大粒小粒取り混ぜてネタは仕込んでいるのだが、 仰天するような破壊力がない。なんというか、「ああ、そうなの。」と納得してしまいそうなそんなネタである。もっと温度を上げるならば (エリックの焦りを増幅させるには)、(ネタバレ注意報につき言葉を選びますが) エリックと8人のゲーム参加者との接点をもっと早く開示すべきであろうとも思う。この映画の肝は、「息子の身を案じる父親」であり、 それが作品最大の推進力であるのは明白だから。

 一作目を越える二作目は無いとはよく言ったものだ。全くもって越えていない。しかし、価値はある。それは上に書いた通り、 「息子の身を案じる父親」である。対になる言葉を考えよう。「息子の身を案じる父親」⇔「父親の身を省みない息子」。 これは作中のエリックの息子ダニエルに当てはまる。離婚しダニエルの親権まで、女房に持っていかれたエリック。しかもダニエル自身も、 厳格で口やかましいエリックを窮屈と感じ、避けている。それでも、息子の身を案じ続ける。
 さて、〈 SAW 〉世界には、もう一人 「父親の身を省みない息子」がいた(過去形)。もう亡くなってしまったアダム(リー・ワネル)である。思い出してみよう。 彼はあの監禁の中で、音信を途絶えさせてしまった父親に対して悔いる発言をしている。しかしながら彼は、 あの場所から遂に逃げ出すことは出来なかった。「息子の身を案じない父親」の手でゲートを閉ざされて。

 ジェームズ・ワンとリー・ワネルはゲームを仕掛けている。ゲーム参加者は我々だ。

参照 **〈SAW ソウ〉 ってそうだったのね**

 

posted by 森と海 at 12:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | Movie(米)
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