2012年01月02日

**〈ヒアアフター〉あのよ〜**

ほんとに話のキモは死後の世界なんだぜーーーって、世が世なら丹波さんを召喚すべき映画なんですが、残念ながら氏は既に旅立ってしまいました。


冗談はさておき、ほんとにこのネタでイーストウッドが撮るっていうのが、にわかには信じられませんでした。本来ならこういう話はシャマランの守備範囲のハズ。シャマランなら、「死後の世界で出会い、双方とも蘇生してしまった為行方の分からなくなった女を現世で探す男」をサスペンスタッチで描いてくれたに違いない。コレこそが演出A級語りB級の我らがシャマラン!


しかしながらイーストウッドさんとなるとちょっと違ってくるんですよねー。 


さて、イーストウッドさんくらいになるとへんな小細工はしません。勿論、導入にはあの世を鍵としますけど、その後の語りは霊媒体質のマット・デイモンさんの虚しい日常と臨死体験したセシル・ドゥ・フランスさんの理解されない日常を淡々と映し出すのみ。そこには超常現象を扱うようなセンセーショナルなビジュアルは皆無でして、テーマこそ違いますがいつものイーストウッドさんなんですね。


思えば、イーストウッドさんの映画は常に、亡霊に悩まされている主人公が克服していくお話なのはご存知の通り。その亡霊は作品によって、自分の能力だったり、自分の過去だったり、自分の生きた時代だったりします。〈Here After〉などというエキセントリックなネタであっても、「なんか胡散臭い」などと毛嫌いせずイーストウッド印を信じるべきでした(私は金に眩んだじゃねーのってちょこっと疑ってましたw)。


それにしても田舎のおっさんらしさを体現したマット・デイモンはほんとにいい役者になりました。おっさん役の次の世代は彼にまかせて大丈夫。あのゴッツイ体といい本当におっさん。素晴らしい。

蛇足ながら、興業面では3月公開で311発生に伴って公開打ち切りは不幸な話でした。観ればそれもいたしかたがないのですが、作品としてすっかり抜けと落ちたような雰囲気なのは残念であります。




posted by 森と海 at 19:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | Movie(米)
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