2006年11月04日

**〈 父親たちの星条旗 〉 イーストウッド大丈夫なのかぁ?**

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 田んぼの上を通り過ぎるジャンボジェット。ラジカセから流れる「はっぴいえんど」の歌。 中学一年の夏休み。
 須田広樹が待ちに待った夏休みは、仲の良い秀一や敬道、それに東京から転校してきた、ちょっとあか抜けた感じの従兄弟・ 冽史を交えてにぎやかに始まった。プールで遊んで、ガンダム談義で盛り上がって、大人のリクツなんかには全然納得したくなくて…… いつまでも続けばいいと思っていた。そんなある日、冽史の家の事情をきっかけに、4人はちょっとした冒険を試みることになるのだった。

 いや若いってことは、それだけで伸び代があるって事だよねえ。

 んで、伸びきって先のない老人映画ばかり撮っているイーストウッド様の新作だぁ〜。

 

 今日観たんだが、劇場はすごいことになってたよ。オジサン・オバサンが大半。異常に観客平均年齢が高い。 戦中は南方戦線に従軍してましたって言うほどのおじいちゃんは居ないにしても、近年稀に見るオジサン度。

 ですがね、スピルバーグがプロジュースに参加している本作は、滋味を感じるじわっとしたものなんかじゃないですよ。 硫黄島上陸戦のシークエンスは、はっきり言って〈 プライベート・ライアン 〉モード(撮影がスピの共犯カミンスキーではないので地味目)。 〈 ライアン 〉再びといっても過言ではない消耗戦を、本編中に挟み込む挟み込む。

J1_106353-0  そう、この映画はゴジラにおける本編本多・特撮円谷というゴールデンコンビと同じく、 本編イーストウッド・SFXスピルバーグという分業体制に間違いない。「スピはPだろ?」って声も聞こえてきますが、 実質上共同監督であっても、片方に花を持たせて片方はプロデュースの肩書きに落ち着くって言うのは良くある話じゃないですか。 ついでに当て推量でもうちょっと物を言えば、太平洋(大東亜)戦争最大の激戦である硫黄島掃討戦を撮るにあたり、 イーストウッドは〈 プライベート・ライアン 〉の身も蓋もない戦場を再現したかったのではないかMINORITY_REPORT_DISC_1-0 と。そうなるとその監督に協力を仰ぐのが一番早いし確実だ。 スピルバーグは大先輩であるイーストウッドの依頼を喜んで受けたと。元々ああいった映像は好きな御仁でありますから。でなきゃ、 こんな人たちが硫黄島の場面だけの出演で、しかも比較的重要な役割というはずはありませんて。

 

 

 では、本編イーストウッドパートなんですが、・・・なんだかイーストウッドが心配になってきました。 無理から感動させようなどというスケベ根性が感じられないのは、好印象です。が、内省的といいますか、植物的とでもいいますか、 内なるパワーが感じられないのです。年齢も年齢ですからこういった話になるのは構いませんが、最近の作品というのがおしなべて、 それまでの人生を振り返る「人生の総決算」的なものばかりじゃありませんか。イーストウッド自身が総決算に入ろうとしているかのようで、 あと何本で終わりと決めているようで・・・。老け込むにはまだ早いっすよ。アルトマンなんて、 いまだにドロドロしたものを作りつづけるパワーがあるじゃないの。アナタ5歳も若いのだから。

 そういう意味で、多少泣かせの予感もあるけど〈 硫黄島からの手紙 〉が、内なるエネルギーを見せてくれるかもしれないので期待大。

 

posted by 森と海 at 23:14 | Comment(8) | TrackBack(0) | Movie(米)
この記事へのコメント
こう枯れてきてると次に「内なるエネルギーを見せてくれる」時はロウソクが燃え尽きる直前の・・・ってこともありそうで心配です、笑。
まだまだ元気な老人ぶりをみせつけてほしいものです!
Posted by cardhu at 2006年11月05日 12:43
抑揚を押さえた演出は素晴らしいのですけどね・・・、でも、それが続いていますから。

グリーンビーチ上陸の部分だけ編集して観るという〈 ライアン 〉見が、スピファンの間で流行りそう。
Posted by 森と海 at 2006年11月05日 20:04
観て来ました。
一応ブログには“愛すべき映画”しか書かないことになっているので、mixiの方で愚痴をこぼしております。
一言で言えば、“スピパートは”素晴らしかったと(笑)
あと、全体としては確かに淡々としているものの、所々“抑制”どころか“わざとらしさ”がひっかかりました。
『ミリオンダラー〜』の例のわざとらしさの極みのスローモーションといい、最近のイーストウッドはどうも・・・。
Posted by micchii at 2006年11月07日 23:09
こいつは”愛せない”訳ですね(笑。

なんていうか・・・おっしゃるとおりで・・・。

でも次は泣かせますよ多分。イーストウッド、客を振り回す術を心得てますから。素直に振り回されようか(笑。
Posted by 森と海 at 2006年11月08日 22:35
なんか乗り切れないまま終幕を迎えてしまいました。絶賛している方や、涙が止まりませんでしたという記事を見て、微妙な居心地の悪さを感じておりました。(笑)
ちなみに、中学生ぐらいの時に「硫黄島」の記録映画を劇場で見た記憶があります。パンフレットを保管してあったはずなので、現在捜索中です。(笑)
発見したらアップして紹介したいと思います。
Posted by samurai-kyousuke at 2006年11月09日 20:22
なんだか、世間並みに素直で清らかな心でを持っていないと、後ろめたくなってしまう社会はイヤでございます。いまや邦画全般が観れなくなってしまいました。

記録映画!それは貴重です。
Posted by 森と海 at 2006年11月10日 21:56
なるなる、そういう事か。
今日というか観てきたんでやっとこ読めたよエントリ。
なるほど内なるパワーか。
ないっちゃあ無いし、実はそういう風にわざとしているっていう感じが・・・したんだけども・・・(^^;
いやすんまそん、おいら多分絶賛側に入ってますわ(苦笑)
やべえなあ、というか次ぎの『硫黄島からの手紙』がやけに感動の涙に誘導しようと予告篇作っているのが異常に気になってて・・・まあ今度は早い目に行って予測を確かめたいデス。
Posted by tonbori at 2006年12月04日 00:48
>tonboriサマ
米産アメリカ万歳or軍隊称賛映画ではなく、徒労感溢れる戦闘でもなく、淡々と戦争を描くこの映画が、駄目ってこたーない。むしろ素晴らしい。
が、イーストウッドが日増しに衰えていっているようで、ちょこっと心配なのだ。
まだまだ、大丈夫っすよね?!
Posted by 森と海 at 2006年12月04日 12:41
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