2007年02月26日

**〈 マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝 〉は東映より香港の匂いがした**

 お疲れさんでございます、オレ。

 千葉真一VS倉田保昭!!

 公開前から煽っていた関係上、観なければならぬという使命感からタイトル作を観たんですが・・・、 仕事上でストレスが溜まっているせいもあって、いささか辛口になるやも知れません。というか、 上のタイトルがすべてを表しているんではないかと。だからって・・・。

 まあ、なんと言いますか、監督谷垣健治はやはり香港育ちなんですねえ。生まれがどうとかいう話ではありません。 香港電影の中で揉まれ、育ち、香港電影のあるべき撮りかたを身に付けているとでも云いますか。

 一つ一つ検証してみましょう。

 第一に、ほとんど荒唐無稽な設定を整然とした説明もなしに提示し、理解しようが理解しまいがお構い無しに話を進める。 コレ香港映画の典型ですね。アメリカさんの映画では噛んで含んで、その上例まであげて理解度を深めようとしますし、 下手な邦画なら字幕もしくはナレーションで説明するところです。比較的バカを通した70年代東映だって、少々の説明はあります。 コレにおいては、この世界ではこれが事実として突き放してくれます。ついて来れないものは置いて行くとばかりに。

 第二に若手ジャリタレントを起用して、前半の駆動力としているところ。若手を起用していても、 押えるところはベテランにという展開は、この間の〈 ポリス・ストーリー 〉でも観ているかのようです。 しかしながらココでの若手の力はいささか劣っているのかな?

 第三にベテランといえども避けられないユルイギャグ。倉田サンでも例外なく、亡くなった妻の遺影に語りかけてニヤついております。 蕩けるほどユルイ。

 第四に安いCGの多用。互いの炎がぶつかり合うCGなんて、どっかで観たぞという既視感に襲われる。どこかって、言明はしませんが (笑。

 第五にアクションについては当代トップクラスの殺陣がつけられています。それはもう谷垣監督の真骨頂。 アクションコレオグラファーとしての意地と申しますか、見本市とでも申しますか。 ありとあらゆる武道から引っ張ってきた動きを惜しみ無く注ぎ込んでいます。

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 でも、正直コレが不満なんだよねえ。千葉真一VS倉田保昭という30年越しの夢の対決が、 こんな今風のハイスピードバトルに終始するというのは、70年台東映カラテアクションをリアルタイムに観てきた50台とか、 後追いのそれ以下の世代にももの足りないんだよねえ。アノ時代のアクションは、スピードこそ今よりずっと遅いけど、 灰汁は渋いぐらいたっぷりなんだよ。

Street Fighter-1

 

 

 

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 このシツコサ!そのままじゃ食えないけどビールで流し込むといくらでもいけそうな珍味のような。

 谷垣監督には、70年台東映カラテアクションにはあんまり思い入れもないのだろうね。せめて千葉ちゃんが、 一場面でも例の呼吸法を披露していれば満足できたというのに。香港でも昔のアクションスターが再び脚光を浴びている情勢があるから、 出てきた組み合わせとしか思えないんだよ。

 やっぱり谷垣健治監督は香港育ちなんだなああ。

〈余録〉水野さんの映画は〈 女囚さそり 〉だそうな。しかもここに来てブルース・リャンも参戦とのこと。こちらも”ハイスパート・ クンフー”はお目にかかれそうも無い(無論〈 カンフー・ハッスル 〉においても披露されることはなかった)が、 ボク個人はリャンに思い入れはあまり無いから良しとする。

 

posted by 森と海 at 22:36 | Comment(4) | TrackBack(3) | Movie(邦)
この記事へのコメント
辛口ですねぇ、笑。

私ははじめから香港アクション的なものを期待して観たので、違和感がありませんでした。倉田さんもむしろ香港映画で観る方が多い世代なもんで、笑。谷垣監督に対しても2人への敬意が感じられたので好感を抱きました。
でも言われてみるとたしかにくどいくらいの対決も観てみたかったですね。再対決があるとしたら三池監督あたりで是非!
Posted by cardhu at 2007年02月27日 01:16
んーでも、〈 爆裂都市 〉なんかは許せるんだよなあ。というかおバカ香港電影全般許せそう。

キーマンはJJソニー千葉ですよ。ボクのなかで千葉チャンは、最新カンフーアクションにまみえることが信じられなかったんで・・・(爆。
Posted by 森と海 at 2007年03月01日 22:57
やっと観たっす。
うーん確かに凄いアクション振り付けなんだけど、どっちつかずというか。
香港系でいくならもっとえげつなくやってもよかったのにと思うし、そういう意味でもちょっとどうですか?みたいな。

でもベテランの対決はそれなりに結構燃えたデス(笑)
TBいただきます。
Posted by tonbori at 2007年08月18日 22:56
2人の動き、というか千葉チャンに限界があったようで、カット割で誤魔化しているのが丸分かりで・・・そこら辺がどうも。
動きが遅くてもキマルという殺陣もあったのではと思うと、結局残念な気持ちになってしまうのです。
Posted by 森と海 at 2007年08月18日 23:30
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マスター・オブ・サンダー 07072
Excerpt: マスター・オブ・サンダー 決戦!! 封魔龍虎伝 2006年   谷垣健治 監督木下あゆ美  芳賀優里亜  椿隆之  永田杏奈  小松彩夏  倉田保昭..
Weblog: 猫姫じゃ
Tracked: 2007-04-09 11:47

*龍虎相討つ。『マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝』
Excerpt: やっとこさマスター倉田とサニー千葉の平成のガチ対決を観た。 だがいきなり冒頭で懐かしのGメン’75張りにムキムキな大男の大バトル。 ちぎっては投げ、ちぎっては投げ。いや確かに殺陣の仕込みは大変だっ..
Weblog: web-tonbori堂ブログ
Tracked: 2007-08-18 22:57

マスター・オブ・サンダー  決戦!!封魔龍虎伝
Excerpt: [[attached(1,left)]]  いやはや、冒頭のワンシーンワンカットの 長回しには驚愕でありました!  あの人数で森の中をカメラも動きまくりで 何テイク撮影したのだろか?  こう..
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Tracked: 2008-10-02 00:44
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