2007年03月04日

**黒念バーグのいつものテーマ〈 ヒストリー・オブ・バイオレンス 〉**

 『人に暴力の歴史あり。』
 今晩はぁ、浜村淳でございますぅ。

 

 デヴィット・黒念バーグの最新作、ネットでの評判も上々。というかボクは出遅れたってことですか?

 これね、面白いわ!

 予告編で、片目が白く濁ったエド・ハリスが、まずは顔見せ程度のご挨拶としてダイナーに現れる場面があるじゃない。 強盗を返り討ちにしたヴィゴの報道を見て現れた、過去に因縁浅からぬ人物なんだけども。この後、不信な出来事とか、 ヴィゴに対する嫌がらせが続いて、ついにヴィゴのバイオレンス発動とかなんとかかな?と思ってましたよ、 安いハリウッド産サスペンスばかり見慣れている森と海さんは。

 しかーし、エドが絶命するのは始まってまだ50分程。こんなオイシイ場面はクライマックスに残しとくんとちゃうんかい?役者(エド) も勿体無い。まだまだあと1時間はあるぞ、どうオトシマエつけるんかいな?

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 こってりオトシマエつけてくれました。胃にもたれるくらい・・・。

 さらさらとネット上の評判を見ると、「頭蓋を貫通した弾が顎を砕いている姿をワザと映すのが黒念っぽい」とか、「最後は家族愛? 黒念っぽくない」とか、真っ二つに割れた意見も目にしますが、この映画の骨格自体が黒念じゃないっすか?

 現実の世界と狂気の世界を行き来する男の話こそ、黒念が幾たびも描いてきた話なんです。で、 現実の世界と狂気の世界が重なりあったあと、再び現実の世界に引き戻されるのが常なんです。 だから話によってはトンでもなく陰惨なことにもなるし、今回はたまたま舞い戻った世界が家庭だったというだけの話で、 クチが酸っぱくなるほど繰り返し語られてきた物語に変わりはない訳で・・・(倉本口調だなあ)。じゃあラストシーンのあの後、マリア・ ベロはどうしたのかというと、現実は現実として受け入れるしかほかに方法はないわけでして、表向きは受け入れるしかないのでしょうな、 想像ですが。

 この映画、キャストもドンピシャでした。昔暴れ者今小市民という主役にヴィゴ・モーテンセンを据えたのは素晴らしい。 ヴィゴを昨日今日知ったわしら何ざ、〈 LOTR 〉アラゴルン以降のいいひとというイメージしかありませんが、 過去には麻薬王や武器窃盗犯もこなしたなかなかのクワセモノ。はっきりいえば、犯罪物の犯人か巻き添えの役しかして来なかったのに、 主役交代で一気に人間の王まで登りつめた出世役者なんですな。顔の皺には悪徳が刻み込まれているのです。 オカマにも好まれる髭面は伊達ではないのだあ。

 どこのサイトだったか失念したけど、ネタバレとして〈 夜叉 〉と一緒だという記述も目にしました。確かにそうかもしれないし、 もっといえば〈 遥かなる山の呼び声 〉もそうだし、〈 野生の証明 〉だって過去に傷を持つ男という意味では一緒です。つまり、

 ヴィゴ・モーテンセン ≒ 高倉健

なのだ!!ということで、ハリウッド産〈 幸せの黄色いハンカチ 〉にヴィゴがキャストされたならば、三日三晩笑い転げられそうです (笑。

 

posted by 森と海 at 21:56 | Comment(2) | TrackBack(0) | Movie(米)
この記事へのコメント
丁度観たトコです。
また数日中に感想うpすると思われますが健さんってのは言い得て妙。無口だしね(笑)いうなればダーク健さんってところか。
そういえば石橋凌とマブダチなんだよねーヴィゴって。その昔共演したときに縁だそうで。そういう意味でも基本イイ人だけど色々背負ってますってのははまり役。
Posted by tonbori at 2007年03月05日 23:01
観ましたか?
これ、予想外に面白かったあ。もう本音で言っちゃう。また、ヴィゴにはちゃんと影があるんだよね。思い出せば、アラゴルンも王の血を引きながら世捨て人になっていて、ホビットに勇気付けられ王に戻る人なのだ。単純ではない役なんですね。

それはそうと、初めてまともな映画でろくじゅうくを観たよ。ショッキングだった(笑。
Posted by 森と海 at 2007年03月06日 22:33
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