2007年04月18日

**〈 HOSTEL 〉観ました。うーん、どうなんだろ?**

 **アウトドアで大騒ぎ?! 〈キャビン・フィーバー 〉**の意外なほどの面白さから、「イーライ・ロスっていいんじゃないの?」と密かに期待していた〈 HOSTEL 〉。確認いたしました。

 でも、タイトル通り???うーん?

 

 前半と怒涛の後半が全く違う映画になる点においてだけ、〈 フロム・ダスク・ティル・ドーン 〉とテイストが似ている。 その一点だけにおいて、タランティーノが噛んでいると思ってもいいのか。いや違うな、単に配給をコントロールしているだけだろう。 ライオンズ・ゲートだけに強気の金額提示だろうから、タラがいなけりゃ公開もままならなかったのかもしれないね。

 さて、前半エロ全開・後半グロ全開かと思いきや、意外に後半失速。 一言でいうと痛さが押し寄せてこないのよね。主人公グループの前半の振る舞いから、 こいつら死んで当然と思わせてしまうのも拍車をかけている。〈 13金 〉 ならシツコク死者を重ねるジェイソン君が滑稽に見えてくるという、思いも寄らなかった効果が現れてくるのだけど、 この作品はそんなことを狙ってないでしょ。

 観れば分かる話だが、三池崇史が特別出演し、ご丁寧にも牛頭まで登場させてしまうことからも、リスペクトしているのはマルわかりだ。 ホラー・スプラッターがコメディに転化して失速をしつづけていた時、突然アジアの小国から現れた〈 オーディション 〉 という若いネーちゃん引っ掛けてウマー!その後手痛いしっぺ返しという映画が事態を逆転させた。 痛みというキーワードで、ホラーに新しい地平を築いたのだ。その後も、 生理的嫌悪というタブーの領域にまで踏み込んでいるのは、三池ウォッチャーならばご存知の通り。イーライが、旅の目的は女! その後手痛いしっぺ返しという作品を撮るということは、リスペクトする三池の〈 オーディション 〉 の精神的リメイクであるし、イーライなりの返答かもしれない。ならば、ならばこそ、痛みが鋭く襲ってくるものでなければならなかったはずだ。 残念ながら淡白なんだよねー。もっとタメてもよかったし、もっと拷問のひとつひとつがシツコクテもよかったはずだ。 どこか遠慮している風がある。

 〈 キャビン・フィーバー 〉が思いのほか面白かった原因は、 ジワジワと人の奥底に封印されている黒い情念を浮かび上がらせていることだが、それに比べると〈 HOSTEL 〉 は全体的に安っぽい人を安っぽく翻弄して安っぽく終わらせているように感じてならない。もっとも重くしてしまっては、 元もこうもないのは明らかだけど、全体から受け取れるのは安さだけなのだ。でも〈 HOSTEL 2 〉は作られるんでしょ。 また薄められてぺらぺらになってしまうね。

 余談だが、**アウトドアで大騒ぎ?! 〈キャビン・フィーバー 〉**の最後の方で、” 〈地獄のモーテル 〉のリメイクを手がけて欲しい”などと書いてしまったが、 よくよく考えれば食用にしないだけで、〈 HOSTEL 〉も同じような話でした。モーテルもホステルも宿には変わりないものね。 だとすれば、やっぱりモーテルにした方が面白かったんじゃないの?

 

posted by 森と海 at 22:37 | Comment(2) | TrackBack(1) | Movie(米)
この記事へのコメント
やっと観たっス。かなり期待が勝手に上がってたけどもこのエントリのタイトルを見てもしかして・・・?とは思いつつ。
なんだか結構オールドスタイルなんだなあという事と以外に盛り上がらずに淡白に仕上げちゃいましたねって感じは禿同。
Posted by tonbori at 2007年06月24日 17:07
ヤツラ、肉喰ってる割に血に淡白なんだなあーと。イーライ・ロスって名前からしてゲルマン系だと思うけど、変態ドイツ系ではないなー。
ひょっとしてまだ猫かぶり?
Posted by 森と海 at 2007年06月24日 23:38
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*新世代かと思ったが以外とオールドスタイル『ホステル』
Excerpt: いやまだ『キャビンフィーバー』を観ていないのでそう断じるのもなんだかなという話もあるがイーライ・ロスに何を期待していたのかと言うとそりゃリアルな人体破壊もそうだけどどこまで『ガラスを擦る音』っぽさを出..
Weblog: web-tonbori堂ブログ
Tracked: 2007-06-28 01:30
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