2004年10月31日

**「コラテラル」は重いよ**

 漫然と生きてるボクのようなものには。

 「コラテラル」について、勝手なことを言ってます。内容のネタバレはありませんが、色眼鏡をかけて見ることになりかねませんので、 未見の人には要注意かと?

 

 

colla

 という訳で、トム・クルーズ初の悪役ぶりをじっくり堪能させて頂きました。初の悪役とはいっても、 最近トムが我々に植え付けようとしている知的でCOOLってイメージからはまったく離れていないので、イメチェンにはなりません。 さすがは男松田聖子。幅を広げたいのなら、頭悪いブルーカラーでも演じないとダメなんとちゃう?

 んで「コラテラル」。アクションを期待するほうがどうかしてるとは思いますが、いたって静かに進行します。 多少のガンファイトはありますが、昨今のものと比べても、それほどスゴイという風には見えません。サスペンスだっていう声も聞かれますが、 そう言われるほどジリジリしたものは感じません。だって、マイケル・マンだもの。「ヒート」の例をとっても分かりますが、 相対する男どもの台詞に、耳をそば立ててほしいのです。

 タイトルで書いたとおり重いのです。ぐぅーーと来ます。下腹部に鉛でも流し込まれたかのように。最近とんと忘れていた (ドンパチをカッコいいとか抜かしていたボクにとっては)これぞ映画っていうものでした。
 恒例の勇気だして言っちゃうぞシリーズ。もう、すごいこと言っちゃうんだから!

 この「コラテラル」って、
「真剣に生きているか?逃げ込んでないのか?」
ってことを、 観るものに問うてくる映画なのです!

 トム演じるヴィンセントは、殺し屋ということもあり、刹那刹那に気を抜かずに生きてる漢(おとこ)、一方のジェイミー・ フォックス演じるタクシー運転手マックスは、夢があるといいながらも具体的行動にには出ず、12年間もタクシー運転手をつづける男。 観客の大半は、小市民なマックスと感情を共にすることとなります。アウトローな方は違うと思いますが、この国では(かの国も一緒?)、 はみ出した人はスポイルされるようになってますので、ほとんどの方はマックスでしょう。 この人生を真剣に生きる漢と言い訳をしながら逃げている男の会話がメインなのですから。
 観客が、登場人物に対してフラストレーションを募らせる場合、2通りあります。
 一つ目は、明らかに作り手側が稚拙な場合。脚本がだらだらしていたり、俳優が端的にヘタだったり、演出がダメだったり。 セオリーを意識せずに破るとこうなります。
 もう一つは、認識してはいるけれど認めたくない自分の欠点を、観客が登場人物に見出してしまった場合。
 この映画においては後者の方ですね。ボクは、エクスキューズばかりのマックスにイライラしました。

 意味ありげな設定やデザインで注目されつつ、実は意味のないことだアニオタを刺激し「逃げちゃダメだ」と言い続けた映像が「エヴァ」 であるなら、「コラテラル」は、人生に疲れ始めて、ルーティンワークとなってしまっている大人に、ハッパをかける映画なのです。

 こんな映画がこの国で製作されず、かの国アメリカで製作されたことを考えると、 ボクが思っているよりアメリカって国も疲弊しているのかな?と思った日曜の午後でした。

 


 これぞ男の映画というふれこみもあります。性差別をする気は毛頭ないのですが、これ観て女性はどう感じるのだろうと思いました。 同じように感じる女性がいるなら、人生の映画だと言い直しましょう。

 
posted by 森と海 at 21:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | Movie(米)
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