2004年11月21日

**犬、走る DOGRACE**

 ニ、三日前から、何故だか強烈に観たくなって、昨日レンタルしてきました「犬、走る DOGRACE」。崔洋一監督、 1998年の映画。「クイール」のもっと前に犬の映画撮ってたんだってバカ。この映画の犬って、 新宿を根城にしたどうしようもないクズのこと。

 随分前、といっても4・5年前だと思うけどレンタルで見て、そのときは「なんとも最低のイカした連中だ!」 ぐらいにしか感慨無かったんだが、なぜか知らん、いても立っても、「犬、走る」、「犬、走る」ってつぶやいていたのだ。

 この作品、元々は脚本家の丸山昇一の原案で、故松田優作が映画化を熱望してたらしい。もし、実現してたら監督は村川透っしょ。 まず間違いない!
 その原案を崔監督と鄭義信が脚本化。これは想像だが、在日やら、上海女やら、密入国やらのアジアンマフィア系の犯罪を織り込むというのは、 彼ら2人の大胆な脚色じゃなかろうか?丸山さん、どっちかっていうとストレートなハードボイルドを書くことが多いし。


 

inu  これも、あらすじなどちょっと書いておく。

 

新宿警察署の刑事・中山(岸谷五郎)は、在日の情報屋・秀吉(大杉漣)と上海美女の恋人・桃花(冨樫真) とつるんで危ない生活を送っている。新興勢力のヤクザ・愛虎組に警察情報を横流しして見返りの金を受け取ったり、 プッシャーを逮捕したついでにヤクを味見しその勢いでボッタクリバーを強制調査して手柄を立てたり・・・。そんなある日、 桃花が秀吉の部屋で死体で発見された。彼女は、中山に隠れて秀吉や弟の健祐たちとチュンマネや闇送金、管理売春、密入国ブローカー、 裏バカラ屋などで荒稼ぎをしていて、敵もいたようだった。そして、更に彼女は愛虎組の組長で在日の権田(遠藤憲一)の愛人でもあった・・・

 まあ、とんでもなく悪党ばっかりで、とんでもなくパワフルな連中ばっかりなのだ。
 上のあらすじだけ見ると、中山巡査部長は、悪徳警官・はみだし警官だが、捜査はちゃんとやってるようだし(冒頭から”もう2日も寝てない” なんて台詞がある)、清濁併せ呑むっていうキャラクターだ。本作の表の主役。秀吉は、その昔信用組合に勤めていた頃に権田の先輩だった。 で、「ケチな着服で首になっ」てしまい、今や権田は組長になり、秀吉はケチな情報屋となって新宿の隙間を立ち回りの速さで泳いでいる。 本作の裏の主役。
 猥雑で、だらしなくて、適当で、暴力に満ち溢れた世界を描くが、不思議とコミカルなのは、この2人に負うところが大きい。

 この記事の最初に、故松田優作が映画化を熱望したと書いた。
 前に観たときには、当然中山役を演りたがっていたのだろうと思っていた。TV「探偵物語」や「遊戯」 シリーズから考えたらそちらが順当だろうと。
 今回改めて観返してみると、そうとも言い切れないような気もする。中山か秀吉かって選択なら、ボクなら秀吉を演じるほうをとる(いや、 ボク役者じゃないのだけれど)。だって、秀吉ってオイシイ役なんだもん。演技者としては巾が必要な役柄。優作が熱望した時期にもよるが、 若い頃(「遊戯」シリーズぐらいの頃)なら中山役だろうと思うし、晩年(いろいろな役柄を模索していた頃。「ブラック・レイン」は除く) なら秀吉役というのもアリかなと。情けない役の優作もちょっと観てみたかったというのは、ボクだけじゃあるまい。 どうなの全国1千万人の優作ファンの諸氏?

 歳を食うとともに、同じ映画観ても感じ方が違うという、当たり前といえば当たり前のことを改めて確認したのだった。


                       しばらく邦画で攻めてみるtestなのだ。

 
posted by 森と海 at 21:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | Movie(邦)
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