2004年11月04日

**柔道龍虎榜**

 今回は、今月末にはフィルメックスでの公開が決まっている「柔道龍虎榜」なのだ。チケット押さえてる人はいいよな。こちとら、 とてもじゃないが見に行けない。圧倒的な3次元的隔たりが見に行こうという気力さえも奪う。というかいける訳ないじゃん。 まともなサラリーマンだよぉ。
 ということで、空間的隔たりは香港からのエアメールでチャラにするのであった。

 いままで散々、ガンアクションがかっこええだの、ハードボイルドだど(by 内藤陳)など勝手なことばかりくっちゃべっていたが、 実は、コレ「柔道龍虎榜」が一番グッときた。感動した涙を流したでもないが、ともかくグッときた。すいません、ボク、 自分の感情を言い表すスキルに欠けてるようだ。

 物語は、香港映画ではおなじみの”登場人物皆がクンフーの心得がある”の柔道版で、 それこそよく分からん飲み屋のオーナーでさえも柔道で戦うというものである。そして同じく”手数の多いクンフー”よろしく、 柔道でもえんえんと投げたり極めたり返したりしている。やっぱ、香港映画だ!
 そんな奇妙奇天烈な世界で、将来有望な柔道家だったが、今はナイトクラブの雇われオーナー兼バンドマンで冴えない酔っ払いのダメ人間 (あまりの悪口だが、前半ダメさ加減が執拗に描かれる:ルイス・クー)のもとに、短髪の柔道バカ(勝野洋かと思った:アーレン・クォック) と、スターになりたくてあっちうろうろこっちうろうろのオーデションコレクターのバカ娘(でもかーいいから全面的に許す:チェリー・イン) が転がり込むところから物語は始まる。

 二人のバカ+柔道バカというフォーメーションで進むのだが、この男女バカ二人がどうしようもない。ヤクザにさえ呆れられる始末。 柔道バカは自分ひとりでかってにバカしている。
 こんな三人だが、三人寄れば文殊の知恵。見事偉業をなし遂げる訳はじぇんじぇんなく、話は小さなままで進んでいく。
 最終的に、元柔道家の雇われオーナーは柔道を通して自分を取り戻し、一度は諦めかけた夢に向かってバカ娘は走り出す。

 なんだろう?この感じ?もう日本では撮影することが難しいであろうストレートな青春映画そのものだ。
 昔、ちいさな地方都市にでさえ4,5軒の映画館があった時代、映画館の通りが街のメインストリートとなっていた時代、 映画を観ることが最大の娯楽であった時代、そんな頃の映画を観ているような気がした。そう、日活が元気だった頃の作品のようだ。 断っておくが、ボクは原体験として、その時代を過ごしていたのではない。だから懐かしいのではない。この作品で、 擬似体験をさせてもらったんだ。

 こんなに(設定にヒネリのない)ストレートなドラマを撮ることが可能で、商業的にもなんとかいける香港を羨ましく思った。

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 ネットで検索すると、日本での評価は賛否両論だけどね。オジサンの方がウケルと思いますよ、ボクの感じでは。

posted by 森と海 at 22:43 | Comment(0) | TrackBack(1) | Johnnie To
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『柔道龍虎榜』
Excerpt: 柔道龍虎榜(2004/香港) 【監督】ジョニー・トー 【出演】ルイス・クー/アーロン・クォック/チェリー・イン/レオン・カーフェイ ジョニー・トー第25弾。 泣きました・・・。
Weblog: 愛すべき映画たち
Tracked: 2005-12-15 15:30
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