2004年11月28日

**ザック・スナイダーの「ドーン・オブ・ザ・デッド」**

 やっと観ちゃいましたザック・スナイダー監督の「ドーン・オブ・ザ・デッド」。

 うむ、素晴らしい!

 タイトルが出てくるまでの10分足らず、例の全米で無料放送されたという導入部。

 看護師のアナが勤務を終えて(その勤務中すでに兆候が)、自宅に帰って父ちゃんとアレして幸せに眠っている間に、 世界は崩壊していたという流れ。自宅から逃げ出して、車に乗ろうとすると、近所はすでに混乱していて、 身の回りの風景だけで人類社会が終わったことを告げている。
 ゾクゾクするぞ!

 期待が膨らみますよー。

 でも、ソコまで。

 あらすじなんて有名すぎてみんな知ってるだろうが、後はショッピングモールに立てこもって、怠惰に享楽に耽って、 これじゃイカンと脱出を図るだけ。

 リメイク物の悲しさ、ところどころでロメロが頭に浮かんでくる。

 コレ、ロメロを観てなけりゃ、面白いんだろうなーと。

 

 確かに大きな設定変更はあります。

 LivingDeadは今回えらい勢いで走ります。死人のクセに。だから、少々離れていても気が抜けません。あっという間に、 間合いを詰めてきます。”ヤツラ”は2,3匹いるだけで危険です。少しばかり射撃の腕に覚えがあっても、焦りが腕を狂わせます。 そういう意味では、ショットガンがべスト。警官だけはそのことを知っていたようで、常にショットガンを携行しています。彼ら警官は、 暴徒鎮圧のミッションも訓練してますから。

 あれ?

 今回のLivingDeadは、「なにかに似てるなぁ」と思ってたんですよ。集団で血相変えて走ってくる姿。そうか、暴徒かぁ。
 政情不安定な町での暴徒と化した群集そのまんまだ。

 もっと、ざっくり言ってしまうとインディアンに囲まれた駅馬車なんだ。西部劇なの?これ?

 走っちゃうから、手ごわい”ヤツラ”をいかに出し抜くかに興味が行ってしまって、集団の怖さもなけりゃ、 見くびって失敗するというような人間の弱さも浮かんでこない。ノロノロしてる連中なら、「人間側さえしっかりしていれば、 どうにかなりそうだ」と希望の一つもあるけど、ヤツラはほんの10匹でもいたら勝ち目はないなと。もう映画の最初っから、 これで生き残れるようじゃ嘘臭いなと。「28日後」を観たときも思ったんですが、あっちは集団では出てこなかったんでそれが唯一の救い。 しかも、あっちは生きてるから死ぬし。

 どうりで、気持ち悪いだけで、”助かりようもないものが助からない”から絶望観が薄い(ああ、やっぱりね)。救いのない結末なのに” 驚かし”しか残らない。

 最初にも書いたようにロメロのゾンビさえ見てなけりゃ、コレは世界観を提示してるし、テンポもいいし、それなりに”驚かし” もあって面白い。上映時間も97分と凝縮していて、無駄がない。ほんと、よく出来た娯楽映画。ああ、面白かったぁーで、 明日には忘れてしまいそう。

 そこいくと、ロメロの「ゾンビ」はサイコーだな。しばらく経つとまた観たくなる。
 アンカーベイ版のDVD、本気で買っちゃおうかな。

 
posted by 森と海 at 22:21 | Comment(2) | TrackBack(0) | Movie(米)
この記事へのコメント
これ先日観ました・・・。
ロメロ版を観てないせいか楽しめた、というか怖かったです。
でも「明日には忘れてしまい」ませんでした。だって怖い夢みちゃいましたから、笑。
Posted by cardhu at 2006年12月05日 00:05
ラストの横倒しになったカメラに写り込む情景は、まっこと救いがありませんなあ。御大ロメロだってそのくらいのことは撮影済みだったのに、あえて希望を残した終わり方を選択したというのに。

でも、夢にまでは出てきませんよ。実生活の方がよっぽど気がかりで、よっぽど危機的です(笑。
Posted by 森と海 at 2006年12月06日 22:22
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。