2005年04月10日

**オールド・ボーイ**

 またまた、「殺人の追憶」についで韓国映画を褒めちぎることになってしまった。
 まず間違いなく、ネタバレしますので、 情報管制下にいらっしゃる御仁に置かれましては、ここで止めてください(まあ、一応反転しないと読めないようにはします)。

 これって原作は、漫画アクションのコミックでしょ。「キャシャーン」とか「デビルマン」を実写化する暇があったら、 もっと嗅覚を研ぎ澄ませって言いたいよな。撮れない題材じゃないし、人材だっていないわけじゃない。 ただスポンサーがいるかどうかが疑問だな。シノプスもといシノプシス読んだ段階じゃ、金出しそうにないもの。ちなみにボクは読んでない。

 正直、役所広司氏辺りにピッタリなキャラクターなんだよ。酒飲んでクダ巻いて、強気なんだか小ずるいのか分かんない奴が、 何考えてんだか判らない凶暴な奴に変わるなんて、彼のもっとも得意とするところじゃないか。 表情から感情が読み取れない奴演らせたら一番だと思う。

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 ネタバレを気にして”結末は明かさないでください”なんて煽りの宣伝をしてるようだが、気付く人は、前半でアレって気付くだろう。 話が進んできてようやく、なんだベタな話だなって。原作が青年誌のコミックなんだし。端的にいって、”近親姦からの逆恨みから相手にも近親姦の十字架を背負わせちゃれ”ってことだけで、” 復讐してるつもりが復讐されてますた、まんまと罠に嵌ってます”つーことだけだ。難しくもなんにもない。はっきり言って、 「シックス・センス」型の宣伝に惑わされちゃいけない。

 「シックス・センス」は謎解き後の2回目までは面白いけど、3回目はツライでしょ。あれは、謎が解けた段階で、 伏線として立てたフラグを拾い集める楽しみだけだから。フラグを集め終わっちゃうと、絵に興味がいきにくい。
 比べて「オールド・ボーイ」は、フラグは立っているが、そのフラグの回収は比較的すぐに行われる。忘れた頃に、 「あっココに掛かってましたか?」というような回りっクドイことはしない。回りっクドイのを技巧派と呼ぶんだろうけど (そういうのたまらなく好きなことは好きなのですがね)。立てたフラグは、次のシークエンスでさっさと回収、で次のフラグを立てて、 次行ってみよー!な展開なのです。その積重ねなので、無駄な捨てシーン(ミスディレクションのための本来いらないシーン)がホントに少ない。

 試しに、2回目を観ていても(字幕はコメンタリーだったが)、コメンタリーの字幕より、 韓国語なんて分かりもしないのに本編の方に気が行ってしまうのは何故だ。 1回目から時間をあけないでの2回目ってことで台詞が頭に残っていることを差し引いても、これは絵が魅力的だってことだろ? 絵コンテか編集の妙か監督采配かは伺いしれないが。

 この肌触りは、最近ぽつぽつと鬼籍に入ってらっしゃる日本映画の巨匠と言われた監督たちの作品に似ている。「砂の器」 で加藤剛が犯人だと判っていても、流れてればつい観ちゃうでしょ。絵に引きずり込まれるとでも言えばいいのだろうか?「殺人の追憶」 もタイプは違うが、感触としては同じように感じる。日本の映画人の皆さん、追い越されそうですよ。

 といいながらも、無きゃいいのにと思ってしまう部分もある。例えば、上の画像の直後の横からの絵、破線で結ぶ部分、コミック的なものは要らないんじゃないか?あと、 最後の最後、催眠術師のネーさんも要らない。十字架を背負っての抱擁には違いないが、記憶が無くなったかも?とわざわざボカす必要はあるまい。 もっとストイックでもいい。

 最初、役所広司氏でって言ったけど、クライマックスの” ミドに見せないでくれって懇願するデス”の姿に、武田鉄矢氏がダブって見えた。ほんとにピッタリなのは、 武田鉄矢氏なのかもシラン(笑。

 
posted by 森と海 at 22:19 | Comment(0) | TrackBack(1) | Movie(他)
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オールドボーイ
Excerpt: 「オールドボーイ」 やっと観られたあ!! 全国に遅れをとって、二日間だけの上映。 しかも、映画館ではなく海沿いのとあるホール。 いやあ、迫力あって、スピード感があって、ものすごく 深..
Weblog: 月影の舞
Tracked: 2005-10-19 12:25
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