2005年09月05日

**デッドへの愛が溢れてる〈ショーン・オブ・ザ・デッド〉**

 ロメロさんもいたくお気に入りのようである。

冒頭の音を聞いただけでそれは確信できた。そしてエンドクレジット終わりのあの曲。好きで好きでしょうがない感じなのだ。

 

 ここのところ、ロメロさんの「ドーン・オブ・ザ・デッド」に影響を受けた作品が目白押しだ。〈28日後〉や〈バイオ・ハザード〉、 もちろんそのままリメイクの〈ドーン・オブ・ザ・デッド〉など。しかしデッドに対しての愛が足りないようだ。 ボクなりにリビング・デッドの生態をまとめとこう。

  1. デッドの動きはもっさりだ。
  2. デッドは、基本的に1対1で向かいあった場合には首に喰らいつく。(フライボーイ!)
  3. 知能はかなり低くなってしまっていて、生前の記憶のほんの一部断片的にしか残っていない。
  4. デッドに噛まれると、最終的にデッドになる。(ロジャー!)
  5. 集団で人を襲う場合、人の腹を指でほじって、内臓を引きずりだして喰う。(サビーニ!)
  6. デッドを行動不能にさせるには、脳に対しての攻撃が有効。
  7. 飼いならすこともできる場合がある。(バブ!)

1のもっさり感だがこれがかなり重要。リメイク版のように走っちゃうと「設定だけは借りたが、オレ流だぜbaby!!」 感が漂ってしまって、ロメロさんも面白くなかろう。とほほなまでのもっさり感、ここに目をつけたのがイギリスのエドガー・ ライトとその仲間たちだ。ついでにコメディにしちゃえと・・・。

 で、英国モノのコメディであるからそのスタンスは極めてクロイ。 そしていい加減弛緩しまくった連中が主役だ。主役のショーン(サイモン・ペグ)なんざ、既に町にデッドが溢れかえっているという異常事態に、 お天とさんははるか高く上ったころ起き出して、酔い覚ましのコーヒー(紅茶かな?)を買いに行く。既にまわりはゾンビだらけ。 ホームレスには「小銭がない」と施しを断る始末。相手はもうデッドなのに。

 ユルさ爆発! もうユルユルです。 パンツならコンニチハしてしまいそうなほどユルい。

 しかし上に挙げたポイントはきっちり押えているし、シリアスな部分はシリアスなままに残しているため、 アメリカン馬鹿パロディのレベルにまでは落ちていない。以下ネタバレ↓↓↓

 パブでのゾンビとの攻防戦の最中、 ショーンの母親がデッドに噛まれていたことが発覚する。噛まれていたとなれば、死後デッド化するのは必須。 それに気付いた間延びしたハリー・ポッターは、ライフルで撃とうとする。 割れたビンを突きつけて止めさせようとする涙目のショーン。台詞自体は、その前の前振りもあって微妙に笑いをとっている。 その口論のさなか母親が起き上がってくる、リビング・デッドとして。目の当たりにしたショーンは撃てない。撃てない。撃てない。 デッド母が曇らせた表情からグワッと歯をむき出した瞬間、ライフルの弾は発射される。この部分は噛まれてデッドになって蘇るロジャーと、 そのロジャーを撃つ同じSWAT隊員のピーターの場面を彷彿させる。ここショーンは撃つ事をためらうんだ。タメがある。 アメリカン馬鹿パロディ映画ならこうゆうシーンでタメを作らず、たぶん散々口論して、いざ起き上がってきたら無表情に撃っちゃいそうだ。 その対比が面白いとばかりにやるんだよ。ヤダよ面白くないよそんな方法論。

 すっごく好きで何回も何回も観ているだろうなーということがマル分かりなエドガー・ライトさんの本作は、 これまたすっごく好きで何回も何回も〈ドーン・オブ・ザ・デッド〉を観ている人には堪らなく面白く感じるだろう。でも、ついこないだ (公開なし)直DVDスルーで発売されたばかりなのに、すでに廉価版が発売とは・・・、よっぽど初回プレス分が捌けなかったのだろうか? ビル・ナイ以外有名な役者は出てないからなあ。

posted by 森と海 at 23:46 | Comment(3) | TrackBack(6) | Movie(他)
この記事へのコメント
うちの近くのTSUTAYAには入ってきてナイんだよねえー。
もっとも少し足の延ばして大きなところへ行けばあるそうなんだけどもこのロープライスはちょっと魅力的(笑)
Posted by tonbori at 2005年09月08日 00:25
これさあ、前にケーブルの映画紹介で何でだか出てて、以来、チェックしてたんだけど、さすが早いなあ。
書かれてて気がついた。そうだよなあ、英国モノのお笑いっていい意味で「ぬるい」んだよな。それがありだな、伝統とかいうもんでがっつかない精神なのだな。一つ、関係ないとこで納得し、私はTSUTAYAに旅立つのであった。
Posted by acoyo at 2005年09月08日 19:45
>tonbori堂サマ
うちの近くのTSUTAYAにも入荷してなかった。TSUTAYAとは仲悪いのかな?
>acoサマ
キレていないのが英国流。しかし、こいつはそれだけじゃない。溢れる愛がそこには流れてるぞー。
Posted by forestsea(主) at 2005年09月09日 21:15
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