2007年11月14日

**実は期待していたんだが・・・〈 ブラックダリア 〉**

 えー、密かに期待していたんです。日本では爆発的ヒットは望めないネタであることは分かってましたし、ましてブライアン・デ・ パルマの作品が大ヒットとは無縁であること(アンタッチャブルは除く)も分かりすぎるほど分かってました。

 でも、期待を込めて〈 ブラックダリア 〉を拝聴。

 

 

 

 

 デ・パルマもう終わっちゃったの?

 

DVD_VIDEO-0

 ジェイムズ・エルロイの原作を読んでなかったのは痛かったが、とりあえずハリウッドの大富豪エメットがジョセフ・P・ケネディで、 その妻ラモーナがスワンソンで、エメットの友人ジョージィ・チルドンがシュトロンハイムなのは分かった。 そうすると長女マデリンはローズマリーなのか。道理で奔放すぎて前頭葉切裁術でも受けそうな勢いだ。 原作から引っ張った設定なのだろうが、事実と〈 サンセット大通り 〉をゴッタ煮にした話だ。←一体何人の人がついてこれるのだろうか(笑。

 デ・パルマは、単に古いシェイプの背広着た男が撮りたかっただけではなかろうか。古き悪きアメリカ、 めちゃくちゃなんだけど人々は生きている実感があった時代が好きなんだろうなあ。かといって、人間関係を生々しく描けるほど、 人は得意ではないはず。主役クラスの3人の微妙な関係も、ブランチャートは途中から捨ててしまっているし、もうなんだかなあと。 何度もいうけど、普通の会話とか食事とかそういうありふれたシーンの積み重ねで、機微を匂わすなんて芸当はデ・パルマちゃんには荷が重過ぎ。

 肌に突き刺さってくるような生理的ショックの向こうに哀しみなどを見え隠れさせる芸は一級品なのだから、 ゲテモノの謗りを受けようとも、ここはブラックダリアはブラックダリアであって欲しかった。

 なんか深夜TVのボヤけたサスペンスのようでありました。

posted by 森と海 at 23:07 | Comment(4) | TrackBack(0) | Movie(米)
この記事へのコメント
とってもハリウッド・バビロンな設定なのに
小粒な感じなのは、デ・パルマだからでしょうか。
ローズマリーのこと、サッパリ忘れてましたが、まさにその通りかも!
Posted by rivarisaia at 2007年11月15日 23:30
>rivarisaiaサマ
小粒っていうより地味に感じました。
あのネタなら、リンチが撮ったほうがよほど面白く・・・。
リンチはあんな話に飛びつくとは思えませんけど(笑。
Posted by 森と海 at 2007年11月16日 22:29
エルロイってのは、私が好きで好きで好きで(エンドレス)……大好きな作家でござんして、ええ。
それ+またゲテモン好きとか言われそうですが、私はあのブラック・ダリアの死体写真ってのに、すげえインパクトを受けた口なんで、この映画、怖くって観てなかったんですが、そうですか、そうすか、デ・パルマだめっすか、もう。ふううう。
つうか、犯罪という磁場の中で「人」を描き込み、そこからイキモノとしての犯罪を描き出すエルロイを、「人が苦手な」デ・パルマが映像化つうのは最初から無理があった気も。(エルロイの物語世界は、「事実と〈 サンセット大通り 〉をゴッタ煮」って、その通りだと思うしね)
Posted by acoyo at 2007年11月17日 18:44
>acoyo
ボクなどがガタガタ言うのは僭越至極だけども、追う者の視点から物語を語るのって、デ・パルマの一番苦手とする部分じゃない。デ・パルマは追われる者の視点でなくちゃ。
人が苦手って(笑、人と人の微妙な感情交流を描けないだけじゃないですか。血塗られた背景に浮かび上がらせることなしに。
Posted by 森と海 at 2007年11月19日 21:03
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/66566439
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。