2005年10月23日

**レイ・リオッタが映画を完全に〈 コントロール 〉**

 〈 コントロール 〉04年 監督ティム・ハンター

 レイ・リオッタ
 ウィレム・デフォー
 ミシェル・ロドリゲス
 スティーヴン・レイ

 

  人間とは思えぬ凶暴性で、多くの犯罪を起こしてきた男、リー・ レイ(凶暴な犯罪者といえばリオッタしかいない)。 死刑執行室で最期の時を迎えたレイは、数時間後、背広姿の一団に囲まれて目を覚ます。彼らのリーダー、神経薬理学者のコープランド博士 (この間は筋肉増強の薬を自分で治験したと思ったら今度は抗暴力衝動薬ですか) は、ある新薬開発試験の被験者になれば、レイに別の人生を与えようと取引を持ちかける。その薬“アナグレス”は、 脳の気質を変化させ、怒りや狂気を抑え込む効果があるという。やがて実験が始まり、レイの心の奥に眠る後悔や自責の念が目覚め始めた。 はたしてレイは本当に生まれ変わるのか、それとも脱走を目論んでの演技なのか…。     またまたgoo映画より

 まあ濃い顔の役者が揃ったものだ。上の2人などはどっちも悪役に最適化された顔だし、男より強い肉体をもつミシェルもいるし、 極めつけはほっぺの垂れてきたスティーブン・レイだ。あの麗しのIRAの闘士の頃に比べて、なんとユルイおっちゃんになってしまったこと。 レイ・リオッタとウィレム・デフォーがぶつかるとなれば、おのずとラストのガチンコ対決が期待できそうなもんだが、さてどうなりますやら?

 冒頭よりレイ・リオッタは期待通りの凶悪ぶり。問答無用で撃ちまくる。命乞いしているものに弾丸喰らわせることなんかに躊躇はない。 ついでに階段で通りかかった一般人まで問答無用で撃つ始末。この射撃が後々効いて来る。で、死刑執行となるのだか、死刑の瞬間、リー・ レイは文字通り走馬灯のように過ぎ去りし少年時代のニガニガしい日々を思い出すことになる。母が夜の仕事に出かける幼少期、 父が母を殺している瞬間、施設でのいじめ、暴力に目覚めた日などなど。どうも家庭環境に問題があって、彼はこうなったようです、はい。 台詞で語られますが、父親のDVもあった模様。”怪物”は不幸な生い立ちから生まれたんですな。

 ”怪物”は、コープランド博士にとって理想的な治験者であったようで、入れ込みます。都合、2回ほど、 クスリが効いているふりをしてリー・レイは研究所を脱走しようと試みますが、いずれも失敗。さすがのコープランド博士も、 そうそう騙されなくなるんじゃないと思われましたが、脳内分泌物の数値を信じて、第二段階 外での生活に進ませます。もうこの辺から、 『いつ、リー・レイ(リオッタ)は豹変して、元の凶暴な顔を覗かせるのだろうか?』 と期待に胸が膨らみましたわ。『あとは、 デフォーとのガップリ四つの勝負なんじゃろ』って具合に。

 ところが、リー・レイは依然としてキレない。それどころか、“アナグレス”は投与されてなく、効果はなんとブラシーボだったとは・・ ・ハア?そりゃないぜ。効果はクスリではなく、ずっと信用してくれたコープラントが、カウンセリングと同様の効果を起こしていたなんて!

 やられました。レイ・リオッタ独りの存在にやられました。キャスティングの時点で、負けは決まっていたようなものです。 面白いか面白くないかよりも、完敗です。

 

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posted by 森と海 at 21:58 | Comment(6) | TrackBack(7) | Movie(米)
この記事へのコメント
はじめまして。
TBさせていただきます。

レイ・リオッタとウィレム・デフォーの二人の間に流れる緊張感が、観ているこちらにまで、伝わってきました。
いい作品だと考えています。

それでは、失礼します。
Posted by Genken at 2005年10月24日 19:09
どうも、Genkenさん。
佳作ですがそれ以上に、レイ・リオッタというキャラの持つ強力なイメージに翻弄されてしまいました。
Posted by forestsea(主) at 2005年10月24日 22:26
未見なのに・・折角反転にしてくれているのに・・・見ちゃった(苦笑)
あんまりこのあと書いたらネタバレになるのでこのへんで(爆)とりあえずコレもスルー映画リストに載せますた(^^)
Posted by tonbori at 2005年10月24日 23:47
ありゃりゃりゃりゃ!
"ネタバレ"なんて言葉を記述すると、検索エンジンにひっかかりそうなんで、何気なく反転にしたのですけど・・・それはスマヌ。
Posted by forestsea(主) at 2005年10月24日 23:59
おひさ、だった理由は、自分の多忙以上に。
あのさー、私のブックマークのURL間違ってたのさ。日付分でブックマークしてた。だもんで、ずーっと更新ないと思ってた(涙藁)。
つうことで、亀コメントッ。
ティム・ハンターが監督ってことで、期待して見たんすよ(「リバーズ・エッジ」つう佳作もあるし、海外TVドラマでいい仕事してるんで)。
悪くなかったけど……おっしゃる通り。つか、ラスト、むしろ、笑っちった、わたくし、つい(スマヌ)。
リオッタの芝居って基本が力押しだし、デフォーは脇長いんで実は相当抑制かけてる芝居なんで、すれ違った気がするのね。途中でも何度も「もっと丁々発止にもってけるだろーが」という場面が。いえ、W・デフォーにもちっと華をというファンの戯言とお聞き流しください。だって好きなんだもん。
後、S・レイのゆるさは結構、好み。
Posted by acoyo at 2005年10月25日 02:15
どうも、始めましてacoさま(爆。
噛み合ってないっちゃー、噛み合ってないよね。それぞれ、ミシェルとスティーブンとも、噛み合ってない。全編に渡って灰汁が出たら、芳醇な香りが立ち込めたというのに。
Posted by forestsea(主) at 2005年10月25日 21:29
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